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お見舞いに手ぶらで来る友人

 

夫が2週間ほど入院することになった。その間、たくさんの人がお見舞いに来てくれた。「手ぶらでいいのに」と言っているにも関わらず、花やフルーツや雑誌、中には現金を持ってきてくれる人もいた。そんな中、夫の友人がお見舞いに来ることになった。

 

夫には言えないけど、実は私はこの人が苦手だ。なぜかと言うと結婚祝いも出産祝いも、うちからあげるばかりでその友人からは一度ももらったことがなかったから。だからその友人が来ている間、私は花瓶の水を変えたり、飲み物を買ってきたりして席を外していたのだった。そして10分ほど経って、その友人が帰って行った後、私は夫に言った。「お見舞いのお返し、また考えなくちゃね」「…ん?」夫はきょとんとした。え、まさか。「えぇ!?もしかしてあの人、手ぶらで来たの!?」「うん、そうみたい」そうみたいって…。「でもさっきあの人、紙袋持ってたけど?」確かすれ違うときに紙袋を抱えていたはずだ。すると夫が信じられないことを言った。「あぁ、あれは昨日お見舞いでもらった梨とかブドウを持ってってもらったんだよ」…はあ?「いや、だってどうせ置いといたって食べないし、腐るよりはマシだと思って…」雲行きの怪しくなってきた会話に夫が焦りだした。「手ぶらで来てって言ってあったしさー」私は立ちくらみしそうなのを何とかこらえた。それでもふつーほんとに手ぶらで来るか?そのくせお土産持って帰るか?「手ぶらでいいよ」って言われても、とりあえず何か持ってくるのが日本人の美学ってもんだろーがっ!こんな風に思う私は器の小さい人間なんだろうか。

 

雑誌を読んでご機嫌な夫の隣で、私はもんもんとしていたのだった。



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